今年の4月より産後のパパの育児休暇の推進が本格的に始まりました。
なかなか取得率の伸びない日本のパパの育児休暇でしたが、コロナ禍を通して、少し流れが変わったように感じます。
コロナ禍での里帰り出産が難しくなり、一方で会社に出社しないリモートワークが増えました。その流れでしょうか、段々と男性も育休が取りやすい雰囲気ができてきた気がします。実際、男性の育児休業取得率は2019年度は7.48%に対し、2021年度 13.97%と飛躍的に伸びました。それでも14%弱なので、まだまだなのですが。
数字的に見れば、伸びてきた男性の育児休業ですが、現場の各ご家庭の様子はどんなだったのでしょう。
コロナの始めの頃は、育児休暇と言ってもパパも何をやってよいかわからず、ママたちからは「かえって足手まとい」「お昼ご飯を私が作らないといけないなんて」という不満な声もちらほら聞かれました。
今は、慣れたのでしょうか、以前に比べると不満の声は減ってきたようにも思います。
それでもまだまだ「主人にあやしてほしいと頼んだのに、スマホに子守をさせていた」「離乳食を食べさせてから寝かせてと言ったのに、寝てしまったからご飯を食べさせていなくても平気だと思っている。ホント理解できない」の声が聞こえてくるのも、事実です。助産師という仕事を通して感じる肌感覚は、まだまだパパも戸惑ってるし、ママも戸惑っているという感じがあるのです。
日本全体でまだ馴染みのない新しい制度です。
男性も育児を積極的に参加するためには、みんなで意識を変えていく必要があるのかもしれません。
夫婦で子育てするには、赤ちゃんのお世話以前に、まず「お互いの考えや特性を理解すること」から始めることではないでしょうか。
出産する前に、夫婦そろって出産のことや、産後のことをイメージしながら、「うちの場合はどうしようか」と話し合う時間を設けることは、とても有効です。
そんな時間を作ってママパパを応援したいと、いくじ応援団では、来年から「二組限定プライベート的両親学級」をスタートします。
ベテラン助産師が、パパ・ママの個性やキャリアを大切にしながら、出産育児のナビゲートを致します。ご出産を控えたお知り合いにも、「こんな場所があるよ」とお声掛けしていただけたら、幸いです。